え? プログラムを勉強するなら、最初は「HTML」?!

初心者が最初に勉強する場合のおすすめのプログラム言語 情報リテラシー
初心者が最初に勉強する場合のおすすめのプログラム言語

プログラムをこれから勉強しようと考えていますが、どの言語が一番おすすめですか?」などといった質問をインターネット上で何度も目にします。プログラム言語は世界中に何十種類も存在しているため、どれを勉強すればよいのか、初心者の人が悩むのは当たり前です。
この質問に対して「初心者の人がプログラムの勉強をする場合、まずHTMLを勉強すれば良いです」といった回答がされている場合があります。しかし、「プログラムの勉強でHTML?」と正直考え込んでしまいます。HTMLをプログラム言語と表現するのは、若干違和感を感じます
初心者を対象にしたセミナーを多数実施してきた側から、どんな勉強をすれば良いのか、参考にして欲しいことを話していきます。

続石講師
続石講師

プログラムを勉強したい初心者の人に、どの言語で勉強すれば良いのかを説明します。

HTMLはプログラム言語か?

「プログラム」とは、コンピュータなどの機器に対して「何を、どの順番に実行するか」という手順を示したものです。皆さんも仕事やアルバイトなどで、業務のマニュアルを読んだことがあるかと思いますが、プログラムはコンピュータにとってのマニュアルになります。
「HTMLがどんなものか分からない」という人のために簡単に説明します。HTMLは「Hyper Text Markup Language」の略で、ホームページで表示する文字などに印/意味(Markup)を付けるためのデータ表記方法です。詳細は、また別の記事で説明しますが、単純に文字に印をつけるだけしかしていません。おそらく、最後の「Language(言語)」という言葉で「プログラム言語」と捉える人が多い気がします。
プログラムには、「分岐処理」や「繰り返し処理」というものが必要です。「分岐処理」は「もし~だったら、こうする」、「繰り返し処理」は「10回繰り返す」などの処理です。さまざまな状況に適切に対応するためには、この2つの処理は必須なのですが、HTMLにはこの処理はありません。したがって、HTMLをプログラム言語と表現するのには、違和感を感じます。HTMLを勉強してできることは「ホームページを自分で作れる」ことであり、「プログラムができる」わけではないのです。

おすすめのプログラム言語は何か?

私の意見としては、おすすめのプログラム言語は「Java言語」です。現在、多くの理工系の大学でプログラムの勉強をする場合、Java言語が使われています。また、ICT企業の新入社員研修でプログラムを勉強する場合も、同じようにJava言語が使われています。
皆さんが、どんな目的でプログラムを勉強したいのかによって、おすすめするプログラム言語は変わってくるのですが、「とりあえず将来プログラマとして活躍したい」と考えているのであれば、「Java言語」をおすすめします。
インターネットでは、「おすすめのプログラム言語はPHPかRubyです」という記事を見ます。この回答は間違いではありません。このような説明をしている人は「プログラムの仕事=Web業界」という前提で話をしています。したがって、もしあなたが初めから「Web業界で働きたい!!」という意思があるのならば、迷わず「PHPかRuby」で良いと思います。
私は仕事上、多くのICT企業の方とお話しする機会があります。そのたびに、「どのような人材をお探しですか?」と伺うのですが、たいていは「Java言語ができる人材が欲しい」というお話をされます。「プログラムの勉強をして、将来プログラマの仕事をしたい」と考えているのであれば、実際のニーズの高い「Java言語」を勉強するのがおすすめです。

Java言語はどんな言語か?

Java言語は今から約25年前に開発されたプログラム言語です。元々は家電製品を制御するために開発されていたのですが、情報通信機器やインターネットの普及を考慮して、あらゆる場面で利用できる汎用的な言語に方向転換されています。現在は、組み込み系から業務系、インターネットなど様々な分野で使用されている、ニーズの高い言語の一つと言えます。あまり知られていませんが、Blu-ray機器の制御はJava言語で行われています。機器の後ろを確認してみてください。Java言語のロゴマークを見つけることができます。
Java言語は「オブジェクト指向」という難解な仕組みを理解しなければ使いこなすのが難しいのですが、現在使用されている多くのプログラム言語も同様に「オブジェクト指向」を取り入れています。したがって、どのプログラム言語を勉強する場合も、必ず「オブジェクト指向」については勉強しなければなりません。であれば、汎用性の高い「Java言語」を初めから勉強していた方が良いと考えます。Java言語のプログラミングについては、今後じっくり説明する予定です。

プログラミングの前に勉強して欲しいこと

プログラムの勉強をすると、大体の初心者の人は、「勉強したが、実際にプログラムを自分で作ろうとしても、何をして良いかわからない」と悩むことが多いと思います。プログラムを作る時に一番大事なことは「目的は何か。そのためには、どんな処理を、どんな順番で実行すれば良いのか」をまず考えることです。「アルゴリズム」や「フローチャート」と呼ばれるものです。
この「アルゴリズム」がきちんと考えられると、スムーズにプログラムを作ることができます。つまり「アルゴリズム」が分かっていないと、プログラムを作ることはできません。どんなにプログラム言語を勉強してマスターしても、目的も、手順も理解していなければ、先には進めません。したがって、「どうしたら良いかわからない」という状態は「目的が分かっていない。目的が分かっていないので、そのために何をすれば良いか分かっていない」状態です。プログラムの書き方を理解しているか以前の問題です。
これからプログラムの勉強を始める人、または既に始めている人は、同時に「アルゴリズム」や「フローチャート」についても勉強することをおすすめします。

まとめ

この記事では、以下のことを説明しました。

  • 「HTML」はプログラム言語とは言えない。勉強しても、プログラミングの技術は身につかない
  • おすすめのプログラム言語は「Java言語」
  • 「Java言語」は様々な現場で使われている、汎用的なプログラム言語
  • プログラミングの勉強は同時に「アルゴリズム」や「フローチャート」の勉強も行う

今回は、初心者が最初に勉強するプログラム言語として「Java言語」をおすすめする理由などを説明しました。今後は、これらの内容をより深堀して説明していきたいと思います。

続石講師
続石講師

最初は大変かもしれませんが、一緒に「Java言語」でプログラムの勉強をしていきましょう!!

 

タイトルとURLをコピーしました